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第三回 屋島の狸

 

◎タヌキ王国
四国はタヌキ王国としても知られています。
タヌキにまつわる伝承は香川県内だけでもごまんとあり、
その中でも有名なのが、屋島の狸なのです。

屋島の「太三郎狸(たぬき)」は、四国のタヌキの大将格。
日本三名狸に数えられ、変化(へんげ)妙技は日本一と誉れ高く。
屋島に「タヌキ大学」を開校し、学長を務めているとされてます。

 

◎狸伝説いろいろ
有名な伝説をいくつかご紹介いたしましょう。

・ 太三郎狸

屋島に生まれ屋島で大きくなった太三郎狸は、お父さん狸やお母さん狸に可愛がられて育てられ、毎日山の中を駆け回って遊ぶ元気な子狸であった。  
昔々、嵯峨天皇弘仁元年(810)に弘法大師が、勅命で屋島山の北嶺にある寺を南嶺に移す為に屋島山へ登山の途中、突然の強い雨風の為に困っている様子を、この多三郎子狸が見て、
「さぞ、お困りであろう」と、蓑を差し出して、道の無い山をかき分けて山上へ案内した。
このように太三郎狸は親切で、大変評判の良い可愛い狸であった。大人になってからは、阿波の金長狸の兄貴分となり仲良くしていたが、ある時、かの有名な阿波の狸合戦が始まり、なかなか結末がつかないので、その仲介をかって出て見事喧嘩を止めさせることができた。  
こんなことがあってから後は、だんだんと人気が上がり、四国狸の総大将におさまり、淡路の団三郎狸、佐渡の柴右衞門狸と共に日本三大狸と賞賛されるようになった。
又、この頃狸の教養を高める為に創設された、日本屋島狸大学の総長となり狸界に貢献すると共に、高松淨願寺の白禿狸と親交をもち、良き相談相手となったと言う。

・演芸会

昔、太三郎狸は満月の夜になると決ったように、一族郎党子狸まで集めて、屋島寺の『雪の庭』を舞台に、過ぎし寿永の昔の屋島の檀の浦の源平合戦の様子を、鎧武者の源義経になったり、弁慶になったりして、時には鳴り物入りで実演して見せていたという。

・ 太三郎の出陣

日本が明治三十七、八年にロシヤと戦端を開いた時、乃木将軍が率いる善通寺第十一師団・丸亀第十二連隊は、二百三高地攻略の戦いに参加した。
言わずもがな屋島出身の兵士も、この師団・連隊に所属していたので、二百三高地の激戦に参加して多数の戦死者をだした。この戦況を心配した太三郎狸は、四国の狸を全員屋島に集めて、自らが総大将となって出陣した。玄海灘を航行中に各自は得意の術で、鉄砲や機関銃に化けて朝鮮半島に上陸した。親友である淨願寺の白禿狸は、南京袋に小豆を一杯詰めて持って行き、それを敵前でばらまいた。すると一粒一粒が一人一人の兵士に変身して、それぞれが敵陣へ突っ込んで行った。
これにより日本軍は大勝利を収めた。
後日、乃木将軍とステッセル将軍は、かの有名な水師営のナツメの木の下で、硬い握手をかわした。この時、乃木将軍が小さい声で、
「ステッセル君、もっと頑張るかと思っていたが、案外、もろかったね」
「いや・・、乃木さん、前は精鋭な君の軍隊であるし、後は真っ黒な軍隊が波のように押し寄せて来たので、降伏したんですよ」    
「君の軍隊を包囲すべく、黒木将軍が進軍していたが、まだ到着していなかった筈ですがね」
二人は、狸の応援軍であったことを、知らなかったらしい。   
(註)当時の日本の陸軍の軍服は、黒色であったそうである。

・ 太三郎の晩年

太三郎狸は年老いてからは、一番弟子の八兵衞狸に見守られて安らかな生活をしていたが、屋島寺に異変があると感じた時は住職に報告したり、住職が代替わりした時は、『雪の庭』を海に見立てて、過ぎし屋島の檀の浦の合戦の様子を再現して見せていたという。昭和十三年頃、時の安永住職は夢にこれを見たという。

 
◎いまでも人気
数々の伝説が残る、太三郎狸ですが、やはり愛するべきキャラクターや自然との交流を楽しんできた地元の心が、伝承を語り継ぐ力になっているのかもしれないですね。

屋島山上にあがると、お土産物屋さんにはたぬきの置物があたりまえのように置かれていたり、します。ほとんど、信楽焼きだそうですが、屋島焼きというようなものもできればいいのに… 、なんて考えてしまったり(笑)。どなたか挑戦されないでしょうかね。

タヌキといえば、こんなお菓子もでています。もちろん屋島山上のお土産物屋さんでも大人気で発売中です。

かわいいタヌキのクッキーをほおばりながら、タヌキの化け比べ話などに想いをはせてみるのはいかがでしょうか。

http://marusin.ocnk.net/product/211

さてさて次回は、四国の何をご紹介できるやら

それは 秘密です… (笑)

次回もお楽しみに

 
 
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